廃盤品せどりとは?
せどりと言っても様々な手法がありますが、自分が好きな手法の一つが廃盤品のせどりです。
まずメリットとしては値崩れが起きにくくライバルも出にくいという点があります。値崩れについては廃盤品の為、メーカーからの新規の供給がないので市場の在庫は減るのみだからです。また同じ理由でライバルも増えにくいのです。
仕入れさえ出来てしまえば勝確のゲームのようなモノで後は需要を見ながら価格を調整していくだけとなります。
廃盤品せどりには仕入れ先である小売店にもメリットがあります。家電量販店のようにチェーン展開する小売店では廃盤品のような型落ち商品は本部から処分の指示が来ているはずです。処分の指示が来ているということは、次の商品が空いた棚に補充される為に既に手配され待機している訳です。
そうなると小売店としては早急に捌いてしまおうという心理が働きやすくなります。そういう商品であれば我々せどらーがまとめて購入しても店舗から喜ばれる訳です。私は以前、家電量販店に勤めていましたので今でも時々古巣からお声がかかりますw
消費者の立場としてはどうでしょうか?通常、廃盤と言っても後継品や代替品はほとんどの場合用意されていて、こだわらなければ一般消費者に不便な思いをさせる事はまずありません。
つまり廃盤品をあえて購入する人というのは何かこだわりがあってその商品を購入するのです。当然廃盤品ですから自然と市場から商品は姿を消していき見つけ難くなります。見つけ難くなればAmazonなどネットで探す事になります。
我々がAmazonに供給しなければこだわりを持って商品を探してもその商品を見つけることが出来ないのです。例えば九州の店舗にある廃盤商品が定価で在庫が置いてあったとして関東や東北、北海道の人がわざわざ買いに来るでしょうか?商品を探したり遠方まで買いに行く手間と労力、交通費等を考えると商品にもよりますが現実的には多少高くてもネットで買うという選択をすると思います。
つまりそこが我々が購入者に時間と労力という価値を提供していると言えると思います。
基本的に廃盤品のせどりでは困る人の出ない三方良しの考えにかなっているのです。
どのような廃盤商品を狙うのか?
ここからは廃盤品の中でも廃盤になる理由によって仕入れ対象となるかどうかが変わってくるので、そこを掘り下げて考えていきたいと思います。廃盤であれば何でも仕入れていいという訳ではありません。
廃盤理由その1 「定期的な型番の入れ替え」
特に電化製品などでよくあるパターンです。特に季節家電や大型家電、パソコンなどの高単価な商品に多いです。
これはメーカーや家電量販店の年間計画に基づいて商品が生産される為に起こる現象です。
発売直後は新商品という事で高値で販売し、その商品を予定の計画台数を販売してしまったら後は処分価格で在庫を処分するというやり方です。計画台数を売り切れば予定の利益は確保できているのでそれ以上売れても余り意味がありません。なので値下げして早急に終売にしてしまうのです。冷蔵庫やエアコン、プリンターなどがこのパターンに該当します。モデルチェンジ前が買い替えのタイミングという文句は聞いた事があるのではないでしょうか?
生産の計画を立てる段階で材料などを確保しなければならず、予定以上に売れすぎても逆に困るのです。何かのきっかけで需要が急激に高まりバカ売れした場合には次の年度の商品の為に確保しておいた部品や材料融通して供給しなければならなくなる為、材料、部品の調達をやり直したり、計画を立て直したり、材料や部品も需要が高まっている為、急には確保できませんし価格も当然上がっています。
という訳で特別な理由がない限りメーカーや家電量販店は予定通りに生産、仕入れを行い予定通り売り切って次の年度を迎えるという状態を好みますので予定外の生産や仕入れは基本的にしません。
このように毎年ルーティンで計画生産された商品は毎年型番こそ違えど中身はほとんど変わりません。ですから廃盤品を狙う意味もありません。廃盤がなければ後継機種を買えばいいのです。当然後継機種は発売直後は高いですが、値上がりした旧型番との比較であればほとんどの方が新機種を選ぶのではないでしょうか。
よって定期的な型番の入れ替えで起こる廃盤はスルーする事になります。こういう商品はある程度カテゴリーが決まっているので、どの商品が毎年変わるかをリサーチしておきましょう。プリンターだけはやり方によっては仕入対象になります。今回は趣旨違いの為、別の機会にお話しします。
廃盤理由その2 「仕様の変更」
パッケージの変更や原材料の変更、大きさや量の変更など理由は様々ですが消耗品などで多い印象です。ほとんどの場合、新しく出る後継商品や代替商品で問題無いのですが、こだわりの強い方は一定数いてそういう方は価格が高くても純正品や元の型番の商品を購入します。
狙う価値のあるパターンであり、このあたりの廃盤情報は常にアンテナを張っておきたい所です。
オススメのジャンルは電球、掃除機の紙パック、浄水器の交換カートリッジ、FAXのインクリボン、プリンターのインク、洗濯機の糸くずフィルター、等消耗品全般です。
後半の具体的な商品例にていくつか例を挙げてますので、今後の参考にしてみて下さい。
廃盤理由その3 「規格の終了」
これぞ廃盤品せどりの醍醐味とも言える「規格の終了」です。上記の仕様変更などは規格終了品を探す際のオマケみたいなモノです。
「規格の終了」とは時代の流れの中でメーカーの採算に合わなくなったり、メーカーの意向で新しい規格を普及させる為に生産されなくなった商品たちです。
代表的な例で言うとフロッピーディスクなどがそうです。試しにAmazonでフロッピーディスクを検索してみて下さい。当時の定価とはかけ離れた値段でものすごく売れているのが分かります。
このような規格の終了の情報をいち早くキャッチ出来れば大きな利益を得る事ができます。
具体的な商品例
フロッピーディスクは種類が多いのでそれ以外で例を挙げておきます。
例1 掃除機の紙パック
こだわる人はこだわる典型的な廃盤プレミア商品です。参考例としてパナソニックのAMCHCシリーズを紹介します。ちなみに海外メーカーの掃除機もねらい目です。
まずは2021年現在の現行の商品のデータです。現行商品型番 AMCHC12
定価より安い1,000円程で販売されています。続いて一つ前の商品で既に廃盤となっている商品です。前モデル型番 AMCHC11
価格が約4倍に跳ね上がりしかも高回転で売れていることが分かると思います。当然現行商品も廃盤となれば同じような動きをすることが予測されますので、普段から頭の片隅に置いておきましょう。
例2 DVD -RAM
こちらは一番破壊力のある「規格の終了品」について具体例を紹介します。
2019年5月でパナソニックがDVD-RAMの製造から撤退しました。DVD-RAMはパナソニックが主導して普及させてきた規格になりますので、この時点で他のメーカーは生産を完了しておりパナソニックの生産終了をもってDVD-RAMという商品が市場から無くなるという事になります。
我々がこの情報に気付いたのはメーカーが生産終了を発表してから結構遅れて9か月後の2020年の2月です。この商品はこのころまでには一部の家電量販店以外では処分が進み世間的にはひっそりと姿を消しかけていました。
ちなみに価格は税込1,400円ほどで店頭で購入できましたが、Amazonでは既にプレミア化が始まっており価格は2,200円程になっていました。割引等を駆使して既に数百円の利益が出る状況でした。
「既にメーカーが生産を完了していて市場在庫が増えない」「現時点でAmazonで利益が出る」「規格の終了で対応機種を使うには他に代替商品がない」「高回転、高ランクの消耗品である」
以上の点を考慮して全力で回収しても値崩れのリスクは低いと判断したことから我々は行動を開始し市場の在庫を可能な限り集めました。その結果
我々は1割引きの1,260円で調達しておりましたので一時期は最大7,980円程まで価格が上昇し問題なく販売することができました。
まとめ
このように参考となる商品がわかれば今後の方向性も分かりやすくなったのではないでしょうか?
廃盤品せどりは世の中の潤滑油的な存在意義があると思います。不要としている人から必要としている人に商品を届けるのは商売が成立する条件を十二分に満たしています。
トレンドせどりで遊戯王カードやSwitchを転売して世間から後ろ指差される事もなく堂々と仕入れて堂々と販売できるせどりの手法と言えると思います。
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