Amazon販売での定期おトク便活用法

Amazon Amazon販売

始めに

Amazonでの販売に限らず商売においていかにリピート客を掴むかは重要な課題の一つであると思います。

特にAmazonでは同一商品が同じページに並び出品者がそのカートを奪い合うため、商品自体がリピートされても自分の商品が購入されるとは限らない現状です。

その解決策の一つがOEMなど自社独自の商品を持つということなのですが、メーカーの商品でも独占的に取り扱うことができるのであればOEMに拘る必要もないかと思います。

むしろある程度のブランド力を持つメーカーと独占的な取引ができるのであれば、その優位性は最大限活用するべきです。

今回の内容はAmazonで如何にリピート購入を発生させるかというテーマで「定期おトク便」の活用方法を中心に解説していきます。

定期おトク便とは?

少し前置きが長くなりましたが、今回のテーマは「定期おトク便」の活用についてです。

「定期おトク便」とは購入者が商品の定期購入を申し込む事によって最大15%の割引が受けられるというサービスです。購入者にとっては買い忘れを防げてお得に購入できるメリットがあり、販売側にも販売機会を最大化して買い忘れによる機会損失を防げるというメリットがあります。

Amazonで独占的に商品を販売する事自体は実はそんなに難しくはありません。タオバオなどから商品を購入しカタログを作れば簡単にできてしまいます。

しかし重要なのは売れるかどうか、そして利益になるかどうかです。

利益になるかどうかという点については独自商品であれば類似商品の相場は気にしなくてはいけませんが、ある程度は自身の裁量で決める事ができます。適正価格が決まったら後は売るのみですが、ここで皆さん試行錯誤するのです。

SNSやAmazon内での広告「スポンサープロダクト」など各種施策を使い購入に結び付いたとしてもリピートが発生するとは限りません。

そこをシステムとしてリピートを能動的に発生させるため用意されているのが「定期おトク便」です。購入者は任意の期間を指定してオートでリピートしてくれるようになります。もちろん好きな時に解除できるのでそこまで大きなハードルでもありません。

定期おトク便のメリットとは?

ある程度定期おトク便がどういうモノかはご理解いただけたと思います。それではこの定期おトク便を活用する事で得られるメリットを説明させていただきたいと思います。

例え購入者が忘れていたとしてもリピート購入が発生する。

1度申し込みをして貰えれば解除されない限り、延々と自動的にリピートで購入して貰えます。簡単に解除できますが、その分購入者も気軽に申し込んでくれます。入口のハードルが低いのもありがたいですね。

通常のカートボックスより定期おトク便のカートボックスは優先される。

見た事がある方も多いと思いますが、定期おトク便の利用できる商品ではまず通常のカートボックスに優先して定期おトク便のカートボックスにチェックが入ります。ここでまずアピールできるのは大きなメリットです。

通常のカートボックスとは独立していますので、タイミング良ければ通常のカートボックスも同時に取れている場合も良くあります。

定期おトク便のカートボックスは早い者勝ち!

定期おトク便のカートボックスは通常のカートボックスとは独立して存在している為、通常のカートボックスのように出品者が複数いても先に定期おトク便でカートを取得した出品者が独占的にカートを取得する仕組みになっています。

つまり在庫切れを起こすなどしてその商品の販売から一時的にでも退場してもらわない限り、他の出品者が定期おトク便でカートを取得することはできません。

これ凄い事実ですよ?

例え独占商品だとしてもどこからともなく相乗り出品者が現れないとも限りません。その時にある程度定期おトク便で購入者を囲う事が出来ていればライバルは意外に売れないという事で撤退してくれるかもしれません。他の相乗り対策と併せて活用していきましょう。

そして決して在庫切れは起こさないように十分な在庫を確保しておきましょう。

次に「定期おトク便」の設定方法について説明します。

定期おトク便の設定方法

1:最初にセラーセントラルにログインし「定期おトク便」の設定ページに移動します。

2:「在庫テンプレートをダウンロード」から「在庫テンプレート」というエクセルファイルをダウンロードし任意の場所に保存します。

3:エクセルのシートのタブが「Template」であるか確認してください。OKならそこにSKUとActionという列があるのでそこに入力していきます。

4:「SKU」にはそのまま商品のSKUを入力します。同じASINで複数のSKUがある場合は在庫を納品する、あるいはしている方のSKUを入力します。

5:「Action」ではセルを選ぶと「enable(有効)」「disable(無効)」を選択します。定期お得便をやめる時はここで「disable(無効)」にします。

6:同時数商品登録出来ますのでそれぞれ入力してファイルを保存します。この時「上書き保存」ではなく毎回必ず「名前を付けて保存」を選びます。名前は任意のファイル名で結構ですがファイルの形式は「テキスト(タブ区切り)(*.txt)」で保存です。

7:保存したテキストファイルを「定期おトク便」の設定ページの「テンプレートをテキストファイル(.txt)としてアップロード」の右横の「ファイルを選択」をクリックし先ほどのテキストファイルを選択しアップロードします。

8:作業としてはここで終わりです。数分で画面上に結果が出ますので確認しましょう。定期おトク便に設定できるかどうかは在庫数や回転率などの条件によってはじかれる場合もありますのでその場合は在庫数を増やしたり時間を置いて再登録してみてください。

9:最後に登録できた商品が定期おトク便で購入されているかはしっかり確認して広告や在庫計画に反映させましょう。

「定期おトク便」の管理

在庫数の管理

定期おトク便で販売を始めたら定期的に状況を確認しましょう。とは言っても注意するのは価格と在庫数くらいです。

在庫数の管理はセラーセントラルのレポートタブから→「フルフィルメント」→「Amazon定期おトク便」予測レポートから確認できます。

どの商品が何件申し込まれ直近8週間でどれだけの在庫が必要かを確認できます。あくまで定期おトク便で販売する分になりますので通常販売分も在庫確保して仕入れなければなりません。

過去の販売分(前年売上)だけでなく未来の売り上げも予測できるので有効に活用していきましょう。在庫切れは厳禁です。

定期おトク便で日々申し込み数が増えていく様子を確認できるのは正にストック型ビジネスでありせどりでのフロー型の収益からの脱出を実感できる瞬間でもあります。ぜひこの感動を体験して欲しいです。

価格の管理

定期おトク便では申し込みされた商品に対して5%から最大15%の割引が発生します。まずは価格設定をその割引でも十分成立する価格になっているか最初に確認しておきましょう。

独占商品であればカタログ作成時点で定期おトク便での割引を織り込んで価格設定をしましょう。

割引率は定期おトク便で同時に配達される商品数により変わります。定期おトク便で配達されるのが1件分であれば5%、2件分なら10%、3件以上なら15%となります。その購入者が3件以上の定期おトク便を利用していても、割引率は同時に配達された件数で適用されますので実際に10%や15%の割引になる回数はそれほど多くはありません。

しかも3件以上の15%のうち5%はAmazon負担ですので出品者としては最大10%の割引に対しての値付けを考えておけば大丈夫です。

後は価格改定ツールなどを使用している場合は、定期おトク便の商品には適用しないよう設定を確認しておきましょう。そもそも独占商品には必要ないので誤作動でのトラブル予防の為です。リピート購入してもらっている商品がコロコロ値段が変わるのもあまり購入者に良い印象を与えません。

まとめ

Amazonで販売しているセラーで、転売の限界を感じメーカーや卸の取引をする人や中国輸入でOEMを始める人は凄く増えていますが、この定期おトク便の活用について気付いている人はほとんどいないと思います。

商売の肝であるリピーター獲得は商品力がいくら良くてもなかなか定着しません。他にも良い商品はたくさんあるからです。

自分が販売する商品が良い物である事は大前提ですが、そこを上手く仕組みを活用してリピート化させていかなくてはなりません。

定期おトク便を使う事を意識すれば、どの様な商品を扱うべきかという最初の段階から商品をリサーチする基準も変わってくると思います。

今回の内容をぜひ今後のビジネスに活かしていただきたいと思います。

本日は以上となります。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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