夢の独占販売契約はどのようにして結ぶのか?

「独占販売契約」物販に携わる者であれば、安定して売れる商品が独占販売できればどんなに素晴らしいかと常に思っている事と思います。今回はそんな「独占販売契約」の実際の内容とその状況にどうやって持っていくのかについて綴っていきたいと思います。

独占専売契約について、というよりもメーカーさんとの取引において最初から契約書を交わして取引開始という事は実はあまりありません。

実際の取引ではざっくりとした条件や守って欲しい最低限の決め事などでお互いの条件が嚙み合えば、見積書を発行してもらいそのまま取引開始となる事が多いです。

お互いの状況がまだよくわからない中で細かい取り決めは時間ばかり取られてしまい効率が悪いからです。実際の取引ではよくありますが、売れると思ってた商品が全く売れなかったり、期待していなかった商品が主役級に化けたりは日常茶飯事です。

条件だけ良い売れない商品がいくらあっても意味はありません。独占するのは売れる商品だけでいいのです。売れるかどうか分からない状況で全ての商品に独占の条件を付けようとするのは非効率的です。

何百万円もの金額とかなら初回からでもきっちりやるのでしょうが、数万円から数十万円くらいの取引規模であれば実際にやりながら感触を掴んでいくといった感じが現実的でスピード感を持って取引を開始できます。

なので、きっちりと専売や独占の契約を結ぶと言うよりは、 「この販路についてはうちに任せていただけませんか?」 と言うような感じの方が最初の商談ではメーカーさんも受け入れ易いのです。

ただし、最初に言っておかなければならない重要なキーワードではあります。後から独占にしてくれませんか?とは中々言い出し辛いです。最初に独占がいいなー、と受け入れやすい状態でスタートして徐々に独占販売状態の既成事実化という方がスムーズです。

最初から「独占販売契約」なんて危険な契約を自分が相手の立場になって考えればおいそれと許可できるモノではないことぐらい容易に予想できる事です。まずは相手の立場に立ち受け入れやすい条件を提示します。

私がよく話すのはAmazonの仕組み上、相乗り出品の為複数に卸しても売上アップには繋がらない事、価格競争による値崩れのリスク、商流の簡素化など説明した上で「可能であればAmazon、Yahoo!、楽天などのプラットフォーム系のネット販路については我々に任せていただく事は可能でしょうか?」と尋ねます。そうすると比較的受け入れて貰い易かったです。

先日参加したオンライン商談会では6社中3社に了承いただく事ができました。他の3社については商品自体に賞味期限や卸値などの別の課題があり、独占契約の話まで至らなかったので実質ほぼ全社と独占の了承を得られたことになります。

後は誠意を持って取引し、信頼を築いて言葉だけの独占販売を既成事実化していけば良いと思います。

先方も契約書は二の足を踏みますが、自身が契約に縛られるリスクを危惧しているだけで実際に始まった取引に問題が無く順調であれば、あえて良好な関係を崩そうとは思わないものです。ですから契約書などは信頼関係が築けていればそもそも必要ありません。

逆に最初は複数と取引をしていた所でも自分が誠意を持って取引条件に沿ってきっちりと約束さえ守って相手方にとって重要な取引先になれば、そうではない取引先は自然と淘汰されていつのまにか独占契約と変わらない状態になっています。

私たちが目指すべきなのは、その状態であり、口先で独占販売契約を結ぶことではありません。

全てに通じる事ですが常に相手側の立場になって物事を進める事が重要です。

注意喚起として、逆に独占契約をちらつかせ大量ロットや低い掛け率を提示してくる場合は注意が必要です。通常避けられがちな独占販売契約を向こうから言ってくる事など基本無いからです。

良い取引とは先ず相手側に大きなメリットがあって自分には小さなメリットがある。努力によってその小さなメリットを大きくできる可能性がある、それが良い取引だと思います。

一方的にどちらかが損したり得したりはアンフェアですし、成立したとしても一過性のモノでその後はないでしょう。

自分自身が1日でも長く良い関係を続けられる取引先となれるよう、日々商売に取り組む姿勢を見直し、周囲への感謝を忘れず成長していきたいと思います。

本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました